東欧の片隅で出会ったワールドワイドな日本人通訳者:オンドレイカ ユウコさんについて
スロバキアのブラスティラバで、オンドレイカ ユウコさんと会った。現在は、チェコの首都プラハの郊外にお住まいとのことだったが、わざわざブラスティラバまでお越しいただいた。
まずはオンドレイカさんの経歴を紹介したいと思う。
アメリカのフロリダでスキューバダイビング(半年)にはまる→
ケイマン諸島に3ヶ月ほど滞在し、でさらにスキューバダイビングを極める→
中国(福建省)8ヶ月ほど住む→
食品関係のバイヤーとして香港に4年住む→
シベリア鉄道に乗って撮った写真が評価され写真の道に進む→
上海でフリーのフォトグラファーとして4年滞在→
イギリス人のパートナーとバース滞在(滞在抗日運動が契機となる上海を離れる)→
また上海で写真の仕事をする→
日本に一時帰国(英語の通訳として勤務)→
現在はプラハ郊外でチェコ語の通訳として勤務する。(7年目)
オンドレイカさんは中国語、英語、チェコ語に堪能で現在はお子様を育てながら週3日ほど車関係の会社で通訳として勤務している。これほど多彩で波乱万丈の人生を歩んでいる人をほかに知らない。
失礼な話、人生なんとかなるものだなと思う。
特に気負いもなく、そのときそのときやりたいことをやって、今現在はプラハ郊外にいるが、お子さんが大きくなればまた旅を再開したいとのことだ。
オンドレイカさんは僕がはまっているタンゴにも興味があるらしく、ひとしきりタンゴ話でも盛り上がった。これほど数奇な人生を歩んできた日本人女性と東欧の小さな街の駅にあるカフェで、タンゴの話題で盛り上げるとは人生何が起こるか分からない。
通訳は人が好きではないと務まらない仕事だ。特に人と接する必要もない翻訳家とは人種が違う。こうしてヨーロッパに来て実際に通訳の人々と会わなければ、その明確な違いに気づけなかったかもしれない。だから、やはり行動することは正しく、実際に見て感じることが重要なのだろう。
お互いブラスティラバには全く用がなく、僕は数時間オンドレイカさんと話して、そのままウィーン行きの列車に乗った。オンドレイカさんもそのあとチェコのプラハへと旅立って行った。
ほんの数時間の邂逅だったが、色々と考えさせられた。女性ファッション誌がよく「女性たちよ、アクティブに生きよう!」なんてことを煽っているが、オンドレイカさんほどそれを実践している日本人女性はなかなかいないだろう。
人生は一度きりだし、子育てのためや結婚のために旅をすることを諦める必要もなく、やりたいことやしたいことがあればただ何も考えずに実践すればいいと思う。きっと人生で最大の問題は、その「やりたいことがない」という状態なのだろう。
人生は思っている以上に短い。
これからもやりたいことがあればどんどんと自分なりに追求し、実践していこうと思っている。オンドレイカさんとまた会うことがあれば、きっとそれは東欧の小さな街ではなく今全く想像もしない違う大陸の違う太陽のもとかもしれない。
そういう旅を今後もしていきたい。